村とファンドをつなぐ
先日、マーケットで買い物をしているところ、知らない男の人に声をかけられ「~村のクリニックにびしょ濡れで訪ねてきたのはキミかい?」と言われました。町でそんなこと言われても恥ずかしい…のですが、前々回、村のクリニックまでの道
のりが険しいことはご紹介しました。
川を渡ったり、山を登ったり、しかしそんな体力勝負をただのやっつけ仕事でやっている訳ではありません。 クリニックを訪ねまわるのはインタビューが目的です。
ありがちなインタビュー…。これはファンド側の要求から行っています。つまりクリニックへのインタビュー回りがある種のファンドレイジング(資金集め)…という部分もあり、現状、スタッフは与えられたタスクをこなすために行っているような、好ましくない雰囲気もあります。
けれど私はこれ、利用できるのでは?と思っています。せっかく村のクリニックをまわって生の声を集める機会なので、それらを上手くファンドにつなげれば、現地のニーズに応えることができるのでは?と!
そう考えたのは、私がまだ村へインタビューにまわる前です。集めたインタビューシートをどっさり渡され「これをどうレポートにしたらいいかな?」と相談されたときのこと。
「今まではどんな風にやっていたの?」と言うと、渡されたのはA4用紙1枚。6日間かけて40ヶ所のクリニックをインタビューしまわった結果がA4用紙1枚です。もちろん量じゃないのですけれど、その内容だって、1つのクリニックに対して1コメントといったあっさり具合です。
レポーティングシステムの改善、これは私の仕事の一つです。
まずは地道なデータおこしをしてみました。
するとやはり気になる点が…。たとえば、去年の二半期でバッテリーが壊れていると答えたクリニック、
三半期「バッテリーが壊れている」
四半期「バッテリーが壊れている」
これは…。何かフォローアップしていないの?と訊くと、「予算をつけてくれないんだ!」とのこと。しかし、きちんとしたレポートも出さずにそんな文句も言えないだろうと思ったので、「相手の要望に応えつつ、こちらの要望も伝えて行こう!」ということで決定。
そしてインタビューツアーに同行してみました。やってみるとそれはそれは、色々なことが判明します。インタビューシートそれ自体にもいくつもの疑問が浮かび上がりました。現場レベルにそぐわない質問、マニアック過ぎる質問、何を引き出したいのかよくわからない質問…。
というわけで、近々インタビューシートの改訂提案を国家対策本部に出します。どんどん根本まで手を出していますが、意義のあるインタビューを行い、分析して、必要なフォローアップを見える化し、レポートをあげるのがまずまずの目標です。
川を渡ったり、山を登ったり、アドベンチャーなクリニック訪問。それなりの成果をあげたいです。
そして、バッテリーを直すのか買うのか決めないといけませんね。